hinochakyotoのブログ

京都でブレンド野草茶をつくっています。

野草茶(日本のハーブティー)の作り方

京都でブレンド野草茶をつくっている日の茶です。


野草茶って興味あるけど、どうやってつくったらよいのか分からない方へ、

日の茶のブレンド野草茶はどのようにつくっているのかお伝えします。


まず野草茶とはどういったお茶を指すのでしょうか。

野草茶とは日本で古くから飲まれてる、日本由来の有用植物(人に良い効果効能がある植物、つまりハーブのこと)を使ってお茶にしたもののことです。

日本の伝統的な古くから民間薬として利用されていた薬草を摘んでお茶にします。

例えば、どくだみやすぎな、琵琶の葉、柿の葉、くろもじ、カキドオシなど、暮らしの中で古くから深く関わってきた日本の伝承ハーブをどを利用します。

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漢方薬は何千年前から数種類の生薬の配合が決まっていますが、日本の民間薬として飲まれていた野草、薬草は一種類を煎じて飲むことが多かったそうです。


ですが、ブレンド野草茶に出会ってから、ブレンドして飲む野草茶のおいしさに気づき、ブレンド野草茶をつくっています。

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効果効能はもちろん期待したいですが、やはり美味しくないと、毎日続けて飲めません。


みなさんにブレンド野草茶の美味しさをぜひ知っていただきたいなと思っております。


よろしければオンラインショップからご購入いただきお試しください。

https://hinochakyoto.thebase.in/


ブレンド野草茶の作り方】

①野草を摘む

②洗って干す

③焙じる

④カットする

⑤瓶や缶など密閉容器に保管し日光にあたらないようにする

ブレンドしておくか、淹れるときにブレンドする


一つ一つ説明させていただきます。

①野草を摘む

野草それぞれ採取する適期がありますが、花が咲いているときが一番パワーがあると言われているものが多いです。

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生態系を壊さないように、大量に採取せず、根っこは残しておきましょう。

なるべく同じ長さくらいになるよう摘むと、干す時に楽です。

毒草には注意し、必ず何の野草か自信を持って言えるものだけを摘んでください。

同じ種類ずつに袋に分けて摘みましょう。


②洗って干す

本当に自然豊かな人の手が加わっていないような野山などで摘み、綺麗な状態の場合なるべく洗わず、そのままの野草のパワーを残しておきましょう。

そうでない場合は水で洗います。

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干すのは基本的に陰干しの方が良いものが多いですが、天日干しするものもあります。

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新聞紙やザルに乗せたり、紐で結んで干したりしましょう。約1週間ほど様子をみて、カラカラになったらオッケーです。


③焙じる

焙じるという処理は日本特有の知恵です。空炒りのことで、珈琲の炒り方のように、深煎りだと香ばしく、浅煎りだとさっぱりとした野草の風味が楽しめます。

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西洋のハーブティーは干して乾燥までで終わりなのですが、日本の野草茶は焙じることによって、虫の卵などが死に、品質が保たれ長期間保存出来るようになります。

素晴らしい昔の日本のおばあちゃん達の知恵だと思います。

私が思うのは、この焙じるという作業により、陰から陽に変わり、心を込めることができるのではと考えています。

だからこそ日の茶は、少し面倒でも、この焙じる作業をとても大切にしています。

いつもこの野草茶を飲んでいただき、ほっこりしたり元気になっていただけたら良いなと思いながら、丁寧に焙じています。


焙じる時間はだいたい5〜10分くらいで、季節や湿度、野草によって異なります。

ごくごく低温でゆっくりとヘラなどでかき混ぜながら焙じます。手で触れられるくらいの温度で、初め熱が入るとしっとりしてきます。しばらく焙じるとパリっとしてきて、手で簡単にパリッと出来るくらいになったら完了です。

何度かやってみると、だいたいこれくらいというのが感覚で分かってきます。


④カットする

このカットの作業は③の前でもどちらが先でも大丈夫です。

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お茶として淹れやすいくらいの大きに細かくキッチンバサミなどで切ります。


⑤瓶や缶など密閉容器に保管し日光にあたらないようにする

湿気に弱いので、密閉容器に入れ替えましょう。ジップロックなどでも良いと思います。

あとは、日光にあたると色素が抜けたり、風味が変わってしまったりしてしまいます。

とくにすぎなは日光に当たると白く変色してしまいます。

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ブレンドしておくか、淹れるときにブレンドする

事前にブレンドしておいても良いですし、お茶を淹れるときの気分でブレンドしてもよいでしょう。

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単品で飲むと飲みにくかったり、苦かったり、クセがあったりします。

ブレンドすることで本当に飲みやすく美味しくなります。

ブレンドするときのコツは、だいたい6種類前後がよいと思います。

また葉っぱ系や実、茎系など、植物の様々な部分を季節に合わせてバランスよくブレンドしてみます。

それでもどうしても飲みにくいときは、ノンカフェインのほうじ茶や番茶、黒豆茶、はとむぎ茶などをブレンドしてみるとよいでしょう。


まずはそれぞれの野草の風味や特性を知ることも大切ですが、直感も大切です。

あなたが、これだ!と思った野草が、あなたが必要としている野草です。


ブレンドについては東洋医学のことなど、まもっと深くなりますので、別の記事で詳しく書きたいと思います。


あなたも身近な野草を摘んでお茶にしてみませんか?

雑草と思っていた植物が、実はあなたにとって必要としている素晴らしい効能のある野草かもしれません。

また、苦手と思って避けていた野草でも、焙じてみると香ばしく美味しく感じることもあります。

ぜひ試してみていただき、環境についても少し考えるきっかけになれば幸いです。


野草茶の作り方についてはワークショップも開催しようと考えています。

その際はぜひお越しください!